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息が臭い!歯周病と口臭の深い関係について2024.06.27

「歯ぐきが腫れるようになって口臭が強くなった気がする」とお悩みではありませんか?

歯周病は強い口臭の原因になりやすく、気づかぬうちに周囲を不快にしているケースも少なくありません。歯周病と口臭の深い関係について理解し、口臭の改善・予防に役立てましょう。

歯周病で気になる口臭の原因と特徴

歯周病になると口臭が強まる原因として、以下の4つが挙げられます。

歯垢・歯石

歯垢や歯石は細菌の住処であり、多ければそれだけ口臭が強くなります。

歯石は表面がざらついているため、放置することでさらにその上に汚れがたまりやすくなるのが特徴です。柔らかい歯垢は歯ブラシの毛先の力で落とせますが、硬くなった歯石は歯科医院で専用の機械を使わないと除去できないため、注意しなくてはいけません。

歯周病がすすむと歯周ポケットがどんどん深くなり、そのなかに食べかすや歯垢・歯石がたまりやすくなります。丁寧なお手入れとこまめな歯石除去が、歯周病の進行や悪化を予防するうえで欠かせないポイントです。

歯周病菌

歯周病になると、揮発性硫黄化合物というガスが発生し、それが口臭となって現れます。腐った玉ねぎや腐った卵、生ごみなどと似た臭いで、歯周病の進行とともに強くなるのが特徴です。

歯ぐきからの出血

お口のなかは多くの細菌が存在するため、歯ぐきからの出血は腕や足の擦り傷などで流れる出血とは異なる臭いを発します。歯周病が進行して出血が多くなると、それだけ口臭が強まるので注意しましょう。

歯ぐきからの排膿

歯周ポケットが深くなって内部に汚れや歯垢・歯石がたまると、ポケット内部での炎症を抑えられなくなり、歯ぐきから排膿(膿がでること)がみられるようになります。蓄膿症や痰などと同じように、嫌な味や臭いをするのが特徴です。

歯周病口臭のセルフチェック方法

口臭は自分でチェックすることが可能です。歯周病の症状がある方は、ぜひ一度お試しください。

両手を使った方法

鼻とお口を手で覆い、口から息を吐き、鼻から吸う方法です。

手のひらが無臭でなければ正しく判断ができないので注意しましょう。手首に香水をつけている、香りつきのハンドソープを使っている、紙たばこを吸ったばかりの方は、臭いが誤魔化される可能性があります。

マスクを使った方法

マスクをした状態で口から息を吐き、鼻から吸う方法です。

手のひらに臭いがついている可能性が高い場合は、こちらの方法をお試しください。ただし、マスクによっては空気が外に漏れてしまい、実際の口臭より薄れる可能性があるため、注意が必要です。

ビニール袋を使った方法

口にビニール袋をあてて口から息を吐き、鼻から吸う方法です。

手のひらに別の臭いがついている可能性が高い場合や、空気がもれやすいマスクを使用している場合におすすめです。

フロスや歯間ブラシを使った方法

フロスや歯間ブラシを通したあとに、その臭いを嗅ぐ方法です。

各部位ごとに臭いを嗅ぐことで、口臭の原因となっている場所を特定できる場合もあります。

口臭測定器を使った方法

市販の口臭測定器を使った方法です。

口臭レベルを把握でき、1日のうち何回かに分けて測定することで、一番口臭が強まるタイミングが分かります。予防や対処もしやすくなるでしょう。

家族やパートナーに口臭があるかどうかを聞く

自分でやってもいまいち分からないという方は、信頼できる家族やパートナーに聞くのも一つの手です。他人の口臭は指摘するのが難しく、素直に教えてくれる方はそう多くありません。職場の方や友人に聞いても、相手が気を使って嘘をついてしまう可能性があるので、かならず信頼できる家族やパートナーに聞くようにしましょう。可能であれば、どのような臭いなのか(例えるならどんな臭いか)も確認するようにしてください。

歯周病口臭の改善策と予防法

歯周病による口臭は、以下の方法で改善・予防が可能です。気になる方は今日からはじめてみましょう。

歯の根元の磨き残しに注意する

歯の頭をどんなに長時間丁寧に磨いても、根元の磨き残しがあれば歯周病になります。お手入れのときは、歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に斜めにあてて、細かく動かすことを意識しましょう。

極細タイプの歯ブラシを使用すると、歯周ポケット内に毛先が入り込み、内部の汚れをかき出しやすくなります。歯ぐきのマッサージ効果もあるので、歯周病が進行した方にもおすすめです。出血がみられても、多くの場合歯ぐきに傷がついて出血しているわけではないため心配はいりません。歯周病を改善・予防するには、適切なお手入れを続けることが大切です。

定期的にクリーニングを受ける

クリーニングでは、普段のお手入れでは落とせない歯石を除去できます。

歯石は鏡では確認できないところにつきやすいため、しっかりお手入れをしているつもりでもクリーニングは定期的に受けるようにしましょう。

禁煙する

喫煙すると歯ぐきの血流が悪くなり、歯周病の発症・悪化のリスクが大幅に上がります。全身の健康のためにも禁煙をおすすめします。

まとめ

歯周病になると、口臭が一気に強くなる傾向にあります。歯周病の原因は、根元に残っている歯垢や歯石です。根元を意識したお手入れと定期的なクリーニングを繰り返すことで、きれいな息をキープできます。すでに歯周病になっている場合は、歯科医院での治療が必要ですので、早めにご連絡ください。

東 寿子

監修者|銀座4丁目東デンタルオフィス 院長
臨床歯周病学会認定医 2007年 3月4日 登録番号194号

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